Alpine Linux3.19 Alpine Linux3.20 違いは?

Alpine Linux 3.19と3.20の主な違いについて説明します。

新機能とサポート

  • 64ビットRISC-Vサポート: Alpine Linux 3.20では、64ビットRISC-Vアーキテクチャの初期サポートが追加されました[2]。
  • デスクトップ環境: Alpine Linux 3.20には、KDE Plasma 6とGNOME 46が含まれています[1]。

カーネル

  • Linuxカーネル: Alpine Linux 3.20は、長期サポートされているLinux 6.6 LTSカーネルシリーズを使用しています[2]。

デフォルトソフトウェア

  • Valkeyデータベース: Redisのライセンス変更に伴い、Alpine Linux 3.20では新しいValkeyキー・バリューデータベースが導入されました[1]。

アーキテクチャサポート

  • 追加アーキテクチャ: Alpine Linux 3.20は、IBM ZメインフレームやPOWERサーバー(64ビットリトルエンディアン形式)、64ビットRISC-V、32ビットおよび64ビットx86、Armhf、ARMv7、Aarch64など、合計8つの異なるアーキテクチャをサポートしています[1]。

インストールモード

  • インストールモードの柔軟性: Alpine Linux 3.20は、ディスクレスモード、データディスクモード、システムディスクモードの3つの異なるインストールモードをサポートしています。これにより、RAMからの起動や、ディスクにインストールして永続的なシステム状態を維持することが可能です[1]。

セキュリティとパフォーマンス

  • セキュリティ強化: Alpine Linuxは、すべてのユーザ空間バイナリをスタックスマッシング保護付きの位置独立実行ファイルとしてコンパイルすることで、バッファオーバーフローの影響を軽減しています[3][4]。

これらの変更点により、Alpine Linux 3.20は、より多くのアーキテクチャをサポートし、最新のデスクトップ環境やデータベースを提供するなど、機能と柔軟性が向上しています。
[1] https://www.theregister.com/2024/05/29/alpine_linux_320_released/
[2] https://9to5linux.com/alpine-linux-3-20-released-with-initial-support-for-64-bit-risc-v-kde-plasma-6
[3] https://en.wikipedia.org/wiki/Alpine_Linux
[4] https://ja.wikipedia.org/wiki/Alpine_Linux
[5] https://www.reddit.com/r/AlpineLinux/comments/1cydbkz/alpine_320_released_questions/
[6] https://engineering.nifty.co.jp/blog/26586
[7] https://alpinelinux.org/releases/
[8] https://gallery.ecr.aws/docker/library/alpine
[9] https://www.alpinelinux.org/
[10] https://alpinelinux.org/posts/Alpine-3.20.0-released.html
[11] https://alpinelinux.org/posts/Alpine-3.17.10-3.18.9-3.19.4-3.20.3-released.html
[12] https://www.cyberciti.biz/faq/how-to-upgrade-alpine-linux-3-4-to-3-5-xx/
[13] https://hub.docker.com/r/arm32v7/alpine/
[14] https://ja.wikipedia.org/wiki/Linux%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%93%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%81%AE%E6%AF%94%E8%BC%83
[15] https://www.hashicorp.com/blog/installing-hashicorp-tools-in-alpine-linux-containers
[16] https://github.com/alpinelinux/docker-alpine/issues/403
[17] https://discourse.gohugo.io/t/update-the-alpine-package-from-version-3-19-to-3-20/50380

Windowsのディスク管理 ボリュームの種類

Windowsのディスク管理には、ディスクの構成を効率的に行うためのいくつかのオプションがあります。それぞれのディスクの構成方法について簡単に解説します。

1. シンプル(Simple Volume)

シンプルボリュームは、1つのディスク上に作成される標準的なボリュームです。これは、単一の物理ディスクの空き領域を使用し、ファイルやデータを格納します。特別なデータ保護やパフォーマンス向上はありませんが、最もシンプルで一般的な方法です。

特徴:

  • 単一ディスク上に作成される。
  • データ保護機能はない。
  • 拡張や他のディスクとの結合はできない。

2. スパン(Spanned Volume)

スパンボリュームは、複数のディスクにまたがってデータを保存するボリュームです。複数のディスクの空き領域を1つのボリュームとして扱い、データを連続して保存していきます。ただし、ディスク障害が起きるとすべてのデータが失われるリスクがあります。

特徴:

  • 複数ディスクの空き領域を結合して1つのボリュームにする。
  • パフォーマンスの向上はない。
  • 1つのディスクが故障すると、すべてのデータが失われるリスクがある。

3. ストライプ(Striped Volume)

ストライプボリューム(RAID 0)は、データを複数のディスクに分散して書き込むことで、読み書きのパフォーマンスを向上させる構成です。ディスク間でデータを並列に処理するため、速度が向上します。ただし、どれか1つのディスクが故障すると、データがすべて失われるリスクがあります。

特徴:

  • 複数ディスクにデータを分散して保存し、読み書き速度が向上する。
  • パフォーマンス重視の構成だが、冗長性はない。
  • 1つのディスクが故障すると、すべてのデータが失われる。

4. ミラー(Mirrored Volume)

ミラーボリューム(RAID 1)は、2つのディスクに同じデータをコピーして保存する構成です。1つのディスクが故障しても、もう1つのディスクに同じデータがあるため、データの保護が可能です。パフォーマンス面では、書き込み速度は少し遅くなりますが、読み取りは改善することがあります。

特徴:

  • 2つのディスクに同じデータを保存し、冗長性を提供する。
  • 1つのディスクが故障してもデータは保護される。
  • データ保護に優れているが、パフォーマンスはストライプほど向上しない。

まとめ

  • シンプルボリューム:単一ディスクにデータを保存する標準的な構成。
  • スパンボリューム:複数ディスクにまたがってデータを保存するが、冗長性はない。
  • ストライプボリューム:パフォーマンスを重視し、データを複数ディスクに分散して保存するが、データ保護はない。
  • ミラーボリューム:冗長性を重視し、データを複製して保存することで故障に備える構成。

それぞれの方式は用途に応じて使い分けることが重要です。データ保護を重視する場合はミラー、パフォーマンスを重視する場合はストライプなど、ニーズに合わせて選択することができます。

VMware ESXiでNFSデータストアを削除する方法

はじめに

VMware ESXiでは、不要になったNFSデータストアを削除する必要があります。削除の前にデータストアが正しくアンマウントされていることを確認する必要があります。この記事では、NFSデータストアを安全にアンマウントし、その後削除する手順を紹介します。

ステップ 1: データストアの確認

まず、削除したいNFSデータストアがシステムでどのように認識されているかを確認します。SSHでESXiホストにログインし、以下のコマンドを実行します。

esxcli storage filesystem list

このコマンドにより、現在マウントされているすべてのデータストアが表示されます。

例:

/vmfs/volumes/5c4de804-fcdc8470  vm  5c4de804-fcdc8470  false  NFS  0  0

ステップ 2: データストアのアンマウント

データストアがまだマウントされている場合は、次の手順でアンマウントします。

アンマウントコマンド:

SSH経由でESXiにログインした状態で、以下のコマンドを実行します。

esxcli storage filesystem unmount -l <データストア名>
  • <データストア名> には、アンマウントしたいデータストアの名前を指定します。

例:

esxcli storage filesystem unmount -l vm

このコマンドにより、指定したNFSデータストアがアンマウントされます。

ステップ 3: NFSデータストアの削除

データストアをアンマウントした後、以下のコマンドでNFSデータストアを削除します。

esxcli storage nfs remove -v <データストア名>
  • <データストア名> には、削除したいデータストアの名前を指定します。

例:

esxcli storage nfs remove -v vm

ステップ 4: 削除の確認

削除が完了したかどうかを確認するには、再度次のコマンドを実行して確認します。

esxcli storage filesystem list

リストから削除したデータストアが消えていれば、削除は成功です。


注意事項

  • データストアが現在のVMやシステムで使用されていないことを確認してください。使用中のデータストアは削除やアンマウントができません。
  • 削除する前に必ず重要なデータがないか確認しましょう。

これで、NFSデータストアのアンマウントから削除までの手順がすべて完了します。

Selenium以外でブラウザを操作する方法

Selenium以外でブラウザを操作する方法はいくつかあります。以下に代表的な方法を紹介します。

1. Playwright

  • 概要: Microsoftが開発したエンドツーエンドのテストフレームワークです。Seleniumに似ていますが、より高速で安定した操作が可能です。複数のブラウザ(Chromium, Firefox, WebKit)をサポートしています。
  • 特徴: 並列テスト、ヘッドレスモード、ページ遷移の詳細な制御が可能です。
  • 言語サポート: JavaScript/TypeScript、Python、Java、C#

インストール例(Python)

pip install playwright
playwright install

サンプルコード

from playwright.sync_api import sync_playwright

with sync_playwright() as p:
    browser = p.chromium.launch(headless=False)
    page = browser.new_page()
    page.goto('https://example.com')
    print(page.title())
    browser.close()

2. Puppeteer

  • 概要: Googleが開発した、Node.js用のヘッドレスブラウザ操作ライブラリです。主にChromeやChromiumを操作するために使用されます。
  • 特徴: ページのスクリーンショット、PDF作成、DOMの取得・操作などが簡単に行えます。
  • 言語サポート: 主にJavaScript/TypeScript

インストール例

npm install puppeteer

サンプルコード

const puppeteer = require('puppeteer');

(async () => {
  const browser = await puppeteer.launch({ headless: false });
  const page = await browser.newPage();
  await page.goto('https://example.com');
  console.log(await page.title());
  await browser.close();
})();

3. BeautifulSoup(+ requests)

  • 概要: PythonのWebスクレイピング用ライブラリ。BeautifulSoup自体はブラウザを操作するものではなく、requestsと組み合わせてWebページのHTMLを取得し、操作します。直接ブラウザを操作するものではないため、JavaScriptの実行結果などは扱えません。
  • 特徴: HTMLのパースと解析が容易。動的なサイトには向いていませんが、静的なサイトのデータ取得には有効です。

サンプルコード

import requests
from bs4 import BeautifulSoup

url = 'https://example.com'
response = requests.get(url)
soup = BeautifulSoup(response.text, 'html.parser')
print(soup.title.string)

4. HttpClientやCurlなどを利用した手動リクエスト操作

  • 概要: プログラムからHTTPリクエストを送信し、Webページのデータを取得・操作します。ブラウザ操作ではなく、Webサーバーと直接やり取りするため、動的なコンテンツには向きませんが、APIや静的なページには非常に軽量かつ高速です。
  • 言語サポート: ほぼすべてのプログラミング言語でサポートされています。

5. AutoIt

  • 概要: Windows専用の自動化ツール。GUIアプリケーションの操作をスクリプトで自動化でき、ブラウザを操作する際にも使われることがあります。
  • 特徴: キーボードやマウスの操作を模倣して、アプリケーションやブラウザの操作が可能です。
  • 言語サポート: 独自のスクリプト言語

サンプルコード

Run("chrome.exe")
WinWaitActive("Google Chrome")
Send("https://example.com{ENTER}")

これらの方法は、用途や目的に応じて使い分けることができます。動的なページの操作が必要な場合は、PlaywrightやPuppeteerが適していますが、静的ページのスクレイピングであれば、BeautifulSoupやrequestsが有効です。

WP_HOMEとWP_SITEURL

define('WP_HOME', 'http://example.com'); // 公開URL(WordPressサイトのURL)
define('WP_SITEURL', 'http://example.com/wp'); // WordPressがインストールされているURL

WP_HOME は、訪問者がサイトを閲覧するためのURLです(http://example.com)。

WP_SITEURL は、WordPressのコアファイルが置かれているURLで、今回は public/wp にインストールされているため、 http://example.com/wp になります。

QNAPでディスクのS.M.A.R.T.情報をコマンドで取得する

QNAPでディスクのS.M.A.R.T.情報を取得するためにqcli_hddコマンドを使用する際、まず認証が必要になります。この認証を行い、S.M.A.R.T.情報を取得する方法についてまとめます。

1. QNAPにSSHでログイン

まず、SSHを使ってQNAPにログインします。通常、QNAPの管理者アカウントを使用してログインします。

ssh admin@<QNAPのIPアドレス>

2. 認証のためのログインセッションIDを取得

qcli_hddコマンドを使用する前に、qcliコマンドでログインを行い、セッションID(sid)を取得する必要があります。

qcli -l user=admin pw=<パスワード> saveauthsid=yes
  • user=admin: 管理者ユーザー名を指定します。
  • pw=<パスワード>: QNAP管理者のパスワードを指定します。
  • saveauthsid=yes: 認証を保存し、以後のコマンドでセッションIDを使う必要がないようにします。

3. qcli_hddコマンドでディスクのS.M.A.R.T.情報を確認

QNAPにはqcli_hddというユーティリティが用意されており、このコマンドを使って各ディスクのS.M.A.R.T.情報を確認できます。

a. ディスク一覧を取得する

まず、QNAPに接続されているディスクのリストを取得します。これにより、各ディスクのdiskIDを確認できます。

qcli_hdd -D enclosureID=0

このコマンドで、エンクロージャ0に属するすべてのディスクの情報が表示され、各ディスクのdiskIDが確認できます。

b. 各ディスクのS.M.A.R.T.情報を取得

ディスクのdiskIDが確認できたら、そのdiskIDを使って各ディスクのS.M.A.R.T.情報を取得します。

qcli_hdd -m diskID=<diskID>

例として、diskID00000003の場合:

qcli_hdd -m diskID=00000003

このコマンドを実行することで、選択したディスクのS.M.A.R.T.属性(温度、エラーレート、通電時間、不良セクタの有無など)を取得できます。

4. 各属性の見方

  • Raw_Read_Error_Rate: ディスクの読み取りエラーの発生率。
  • Power-On_Hours: ディスクの累積通電時間。長期間使用しているディスクは劣化の可能性があるため、注意深く監視する必要があります。
  • Temperature_Celsius: ディスクの温度。高温が続くと寿命に影響が出るので、冷却対策が必要です(40℃以下が推奨されます)。
  • Reallocated_Event_CountCurrent_Pending_Sector: 再割り当てが発生したセクタ数や、不良セクタの有無。これらが増加しているとディスクの劣化が進行している可能性があります。

5. 注意点

  • 温度管理: 一部のディスクの温度が高めの場合、冷却ファンやエアフローを改善し、温度を下げることを検討してください。
  • バックアップ: ディスクに不良セクタが見つかった場合や、長期間稼働している場合は、データのバックアップを取ることが非常に重要です。

まとめ

  1. SSHでQNAPにログインする。
  2. qcli -l user=admin pw=<パスワード> saveauthsid=yesログインセッションを保存する。
  3. qcli_hdd -D enclosureID=0 コマンドでディスクのリストを取得する。
  4. qcli_hdd -m diskID=<diskID> コマンドで、各ディスクのS.M.A.R.T.情報を取得する。
  5. 各属性をチェックし、特に温度や不良セクタの有無に注意する。

この方法を定期的に行い、QNAPのディスクの健康状態を把握することで、トラブルを未然に防ぎ、システムの安定性を保つことができます。

[メモリ]LPDDR5Xとは?

LPDDR5Xは、「Low Power Double Data Rate 5X」の略で、主にモバイルデバイス向けに設計された低消費電力メモリの一種です。LPDDR(Low Power DDR)は、特にスマートフォンやタブレット、ラップトップなどのバッテリー駆動機器で用いられるメモリで、省電力で高いパフォーマンスを提供することを目指しています。

LPDDR5Xの特徴

  1. 高速なデータ転送速度:
  • LPDDR5XはLPDDR5の拡張版で、さらに高速なデータ転送速度を提供します。具体的には、最大で8533 Mbpsのデータ転送速度を実現可能で、LPDDR5(最大6400 Mbps)と比較して大幅に向上しています。これにより、デバイス全体の処理速度が改善され、よりスムーズな操作が可能になります。
  1. 低消費電力:
  • LPDDR5Xは、消費電力を抑えることを目的に設計されており、特にモバイル機器のバッテリー寿命を伸ばすのに貢献します。低電圧で動作するため、性能を維持しつつもエネルギー効率が高いというメリットがあります。
  1. 高い帯域幅:
  • LPDDR5Xは、AIやAR/VRアプリケーション、5Gのデータ処理など、より帯域幅が必要な処理にも対応できるよう設計されています。これにより、より多くのデータを同時に処理することが可能になります。
  1. モバイルおよび組み込み用途:
  • スマートフォンやタブレットの他にも、自動車のインフォテインメントシステムやIoTデバイス、さらには超薄型ノートPCなどの小型で高性能なデバイスに広く使用されています。

技術的な向上点

  • 改良された信号処理技術: LPDDR5Xでは、従来よりもエラーを抑えた信号処理が実現され、データの信頼性が向上しています。
  • 動作電圧の低下: LPDDR5Xはさらに低い電圧(約1.1V程度)で動作し、エネルギー効率の面でも優れています。

このように、LPDDR5XはLPDDR5に対して速度と効率が向上しており、特に次世代のモバイル機器やその他の低消費電力用途に最適化されたメモリ技術です。データ処理が要求されるアプリケーションや高速通信に対応するデバイスに適しており、モバイルデバイスでのユーザー体験をより向上させます。

esxtopのネットワーク情報の各項目について

各項目の解説

  1. PKTTX/s (Packets Transmitted per Second)
  • 意味: 1秒あたりに送信されたパケットの数です。
  • 用途: ネットワークインターフェースからどれだけのパケットが送信されているかを確認するための指標です。高い値が継続的に観測される場合、そのNICが忙しいことを意味します。
  1. MbTX/s (Megabits Transmitted per Second)
  • 意味: 1秒あたりに送信されたデータ量(メガビット単位)です。
  • 用途: 実際の帯域幅の使用量を示しており、ネットワークの使用状況を把握するのに役立ちます。リンクの速度(例えば10Gbps)に対してどの程度の帯域を使用しているかの判断材料になります。
  1. PSZTX (Packet Size Transmitted)
  • 意味: 送信されたパケットの平均サイズです(バイト単位)。
  • 用途: ネットワークの負荷や効率を理解するのに役立ちます。パケットサイズが大きいほど、効率的にデータが送信されている可能性がありますが、小さいサイズのパケットが多いとオーバーヘッドが増えるため、効率が低下します。
  1. PKTRX/s (Packets Received per Second)
  • 意味: 1秒あたりに受信したパケットの数です。
  • 用途: ネットワークインターフェースが1秒間にどれだけのパケットを受信しているかを示します。トラフィックの監視や負荷の原因を特定する際に役立ちます。
  1. MbRX/s (Megabits Received per Second)
  • 意味: 1秒あたりに受信されたデータ量(メガビット単位)です。
  • 用途: NICで受信しているデータ量を示します。高い受信トラフィックが発生している場合、帯域に余裕があるかどうかの判断材料になります。
  1. PSZRX (Packet Size Received)
  • 意味: 受信したパケットの平均サイズです(バイト単位)。
  • 用途: 送信の場合と同様に、パケットサイズが大きいほど効率的にデータが受信されている可能性があります。小さなパケットが多数受信されている場合、負荷が高まることがあります。
  1. %DRPTX (Percentage of Dropped Packets on Transmission)
  • 意味: 送信時にドロップされたパケットの割合です。
  • 用途: パケットが送信される際に、何らかの理由(帯域不足、バッファオーバーフローなど)でドロップされると、この値が増加します。送信時のネットワークの問題の可能性を示唆します。
  1. %DRPRX (Percentage of Dropped Packets on Reception)
  • 意味: 受信時にドロップされたパケットの割合です。
  • 用途: パケットが受信される際にドロップされた場合、この割合が示されます。受信バッファの不足や他のネットワークの問題の可能性を示します。

まとめ

これらの各項目を理解することで、ネットワークの使用状況、パケットの送受信の効率、ドロップの発生有無などを詳細に把握できます。例えば、PKTTX/sPKTRX/s の値が高く MbTX/sMbRX/s が低い場合、非常に小さいパケットが多く処理されていることを意味し、ネットワークのオーバーヘッドが増加している可能性があります。また、%DRPTX%DRPRX が増えている場合、ネットワークの混雑やハードウェアのボトルネックの存在を示唆しているため、対応が必要です。

apt upgradeのphasing

root@srv:~# apt upgrade
Reading package lists… Done
Building dependency tree… Done
Reading state information… Done
Calculating upgrade… Done
The following upgrades have been deferred due to phasing:
cloud-init python3-distupgrade ubuntu-release-upgrader-core
0 upgraded, 0 newly installed, 0 to remove and 3 not upgraded.

apt upgrade コマンドを実行した際の出力から、3つのパッケージ (cloud-initpython3-distupgradeubuntu-release-upgrader-core) が「アップグレードされなかった」ことが表示されています。この「アップグレードされなかった」理由として、「フェーズ中 (phasing)」であるためと説明されています。

フェーズアップデート (Phased Updates) とは

Ubuntuのパッケージ管理システムにおいて、「フェーズアップデート (Phased Updates)」とは、パッケージのアップデートを全ユーザーに一斉に配布するのではなく、徐々に一部のユーザーに向けて段階的に配布する手法です。これにより、新しいバージョンに問題があった場合、その問題が影響を及ぼすユーザーを最小限に抑えることができます。

そのため、あなたの環境に対しては、これらのパッケージの更新がまだフェーズ中であり、全てのユーザーに向けて公開されていない状態である可能性が高いです。このプロセスは、新バージョンが安定しているかどうかを段階的に確認するために行われています。

対応方法

もし、これらのパッケージを直ちにアップデートしたい場合は、apt コマンドにオプションをつけて実行することで、フェーズを無視して強制的にアップデートできます。

以下のコマンドを実行することで、フェーズアップデートが適用されていないパッケージを強制的にアップデートできます:

sudo apt upgrade --allow-downgrades

ただし、この場合、テストが十分でない可能性があるため、動作に注意してください。

[QNAP]ポートトランキングとは?

QNAPの「ポートトランキング(Port Trunking)」について説明します。

ポートトランキングとは?

ポートトランキングとは、複数のネットワークポートを1つの論理的なリンクに束ねる技術のことです。この技術を使用することで、ネットワークの帯域幅を増加させたり、冗長性を確保したりすることができます。QNAP NASには複数のネットワークポートが搭載されており、それらをトランキングすることで、以下のような利点が得られます。

  1. 帯域幅の向上:
    複数のネットワークケーブルを束ねることで、個々のポートの速度を合計した帯域幅を実現できます。例えば、1Gbpsのポートが2つある場合、ポートトランキングを使って2Gbpsの帯域を得ることが可能です。
  2. 冗長性の確保:
    ポートトランキングを使用することで、いずれかのネットワークケーブルが切断されたり、ネットワーク機器に障害が発生した場合でも、残りのケーブルを通じて通信を続行することができます。これにより、ネットワークの可用性が向上します。

QNAPにおけるポートトランキングの使用例

  • データ転送速度の向上: 例えば、複数のクライアントがQNAP NASにアクセスする場合、帯域幅が増加するため、大容量のデータ転送を効率的に行えます。
  • 高可用性の確保: 冗長構成としても利用できるため、障害が発生しても通信を維持することが可能です。特に業務用環境でNASを利用する場合、信頼性が重要となるので、この冗長性は非常に役立ちます。

ポートトランキングのモード

QNAPのポートトランキングにはいくつかの異なるモードがあり、用途に応じて適切なモードを選ぶことができます。

  1. バランス-rr (ラウンドロビン):
  • パケットを順次すべてのポートに均等に送信します。
  • 帯域幅を効率的に活用しますが、スイッチ側での特別な設定が必要です。
  1. アクティブ-バックアップ:
  • 1つのポートがアクティブで、もう1つは待機状態になります。アクティブなポートが障害を起こした場合にのみ待機ポートがアクティブになります。
  • スイッチ側での特別な設定は不要です。
  1. バランス-XOR:
  • ソースMACアドレスとデスティネーションMACアドレスに基づいてポートを選択します。帯域幅を増やし、スイッチ側でのサポートが必要です。
  1. IEEE 802.3ad (LACP):
  • リンクアグリゲーションコントロールプロトコル(LACP)を利用して、ポートを動的に束ねる方式です。
  • スイッチ側でLACPのサポートと設定が必要です。
  1. バランス-tlb (送信負荷分散):
  • 送信トラフィックを負荷分散しますが、受信トラフィックは1つのポートのみで受け取ります。
  • スイッチ側での設定は不要です。
  1. バランス-alb (アダプティブ負荷分散):
  • 送信トラフィックと一部の受信トラフィックを動的に負荷分散します。
  • スイッチ側での設定は不要です。

ポートトランキングの設定方法

  1. QNAP管理画面にログイン:
    QNAPのWeb管理画面にログインし、設定を開始します。
  2. 「ネットワークと仮想スイッチ」設定に移動:
    メニューから「ネットワークと仮想スイッチ」セクションに移動します。
  3. ポートトランキングの作成:
    利用したいネットワークポートを選択し、「ポートトランキング」を作成します。ここで使用するトランキングモードを選びます(例えば、LACPを使用する場合は、スイッチ側での設定も確認します)。
  4. 設定の適用:
    設定を適用し、QNAPのネットワークが冗長化され、または帯域幅が増加していることを確認します。

ポートトランキングを有効にすることで、QNAP NASのネットワーク接続はより高速かつ信頼性の高いものとなり、特に複数のクライアントや大容量のデータを扱う環境で大いに役立ちます。