Raspberry Pi 5でDebian GNU/Linux 12 (bookworm)を使用している場合、Wi-FiのIPアドレスを固定化するには、NetworkManager
を利用する方法が一般的です。以下に手順を説明します。
1. 接続設定ファイルの確認
まず、現在のWi-Fi接続設定が保存されているファイルを確認します。通常、/etc/NetworkManager/system-connections/
ディレクトリ内に接続ごとの設定ファイルが存在します。以下のコマンドでディレクトリ内のファイルを一覧表示します。
ls /etc/NetworkManager/system-connections/
表示されたファイルの中から、目的のWi-Fi接続に対応するファイル名を確認してください。
2. 設定ファイルの編集
次に、該当する設定ファイルを編集します。ここでは、例としてpreconfigured.nmconnection
というファイル名を使用します。
sudo nano /etc/NetworkManager/system-connections/preconfigured.nmconnection
[ipv4]
セクションを以下のように修正します。
[ipv4]
method=manual
addresses=192.168.1.100/24
gateway=192.168.1.1
dns=8.8.8.8;8.8.4.4;
method=manual
:IPアドレスを手動設定に変更します。addresses
:固定したいIPアドレスとサブネットマスクを指定します。例:192.168.1.100/24
gateway
:デフォルトゲートウェイのIPアドレスを指定します。dns
:使用するDNSサーバーのIPアドレスをセミコロン(;
)で区切って指定します。
3. ファイルの保存と権限設定
編集内容を保存し、ファイルの権限を適切に設定します。
sudo chmod 600 /etc/NetworkManager/system-connections/preconfigured.nmconnection
4. NetworkManagerの再起動
設定を反映させるため、NetworkManagerを再起動します。
sudo systemctl restart NetworkManager
5. 設定の確認
新しいIPアドレスが適用されているか確認します。
ip addr show
以上の手順で、Wi-Fi接続のIPv4設定を固定IPアドレスに変更できます。