カバレッジレポート(Coverage Report)は、主にAWS Savings PlansやReserved Instances(RI)などの利用状況を監視するためのレポートです。このレポートを使用することで、Savings PlansやRIの使用がどれだけカバーされているか、リソースの利用がどれだけ効率的に行われているかを可視化できます。
具体的には、以下のようなことを確認できます:
- Savings PlansやRIで購入したリソースが実際にどの程度使用されているか。
- カバーされていない(Savings PlansやRIで対象になっていない)リソースの割合や、その部分のオンデマンド料金。
- リソース利用のトレンドを把握し、将来的にSavings PlansやRIの最適な購入量を決定するのに役立つ。
AWSの「コストエクスプローラー」を使用することで、カバレッジレポートを生成し、現在のカバレッジ率や不足分を確認できるため、コスト管理を効率化できます。
詳しくは、AWSの公式ドキュメントのカバレッジレポートに関するページを参考にできます【https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/savingsplans/latest/userguide/ce-sp-usingCR.html】。
Savings Plansとは
Savings Plansは、AWSが提供する柔軟な料金割引プランで、長期的にAWSリソースを使用することでコストを削減できるものです。従来のリザーブドインスタンス(RI)のように、1年または3年の期間で利用量を約束することで、通常のオンデマンド料金よりも割引が適用されます。
特徴:
- 柔軟性:Savings Plansは、Amazon EC2、AWS Lambda、Fargateなど、さまざまなAWSサービスに対応しています。リザーブドインスタンスに比べて特定のインスタンスタイプやリージョンに縛られることなく、全体の使用量に基づいて割引が適用されるため、利用の柔軟性が高いです。
- 異なるタイプのSavings Plans:
- コンピューティングSavings Plans:Amazon EC2、AWS Lambda、Fargateに対して最も柔軟で、リージョン、インスタンスタイプ、オペレーティングシステム、テナンシーなどを自由に選択できる。最大66%の割引を提供。
- EC2インスタンスSavings Plans:特定のインスタンスファミリーに対して割引が適用され、最大72%の割引が提供される。このプランはリージョン、インスタンスタイプに制約があるが、その分割引率が高い。
- 期間:Savings Plansは、1年または3年契約で提供され、3年契約の方が割引率が高くなります。
- 支払いオプション:
- 全額前払い:割引率が最も高い。
- 部分前払い:一部を前払いし、残りは月々支払い。
- 前払いなし:割引率は低いが、月々の使用量に基づいて支払う。
Savings Plansは、定常的にAWSリソースを使用する企業やプロジェクトにとって非常に有利で、適切にプランを活用することでオンデマンド料金に比べて大幅なコスト削減が期待できます。
利用料金を下げたい場合は、現在のAWSリソースの使用状況を分析し、Savings Plansに適合するリソースにプランを適用することが有効です。